事前調査における留意点

1. 事前調査における留意点

事前調査に於ける現地調査は、専用の電波測定車で、電波の強さや電波の質を、公道にて精密測定器にて測定します。
合わせて、机上検討図範囲周辺の家屋を、外観よりアンテナの有無やCATV加入宅等を調査します。

また、BS、CS等の衛星放送アンテナ設置場所と高さの調査を、高度測定器で調査します。
アンテナ移設の対策工事時に、重要な目安になります。

机上検討図とは、有資格者(CATV総合監理技術者等)が、 障害予測計算ソフトの「ビルエキスパート」で計算して、
調査対象範囲を示したものです。
机上検討図を基に、現地調査の測定場所を有資格者が選定します。

2. 机上検討図と障害予測範囲図の留意点

机上検討図と障害予測範囲図はともに、(一社)日本CATV技術協会の資格を取得した、
有資格者(CATV総合監理技術者等)のみが、作成できます。
作成にあたっては、障害予測計算ソフト「ビルエキスパート」で行います。

なお、机上検討図は、事前調査における現地調査の調査範囲を示した図になり、
測定場所は有資格者が選定します。
この現地調査に基づき、障害予測範囲図を確定します。

また、有資格者 (※1)の技術精度の維持や技術向上のために、
(一社)日本CATV技術協会 関東支部にて、資格更新時や不定期に、講習会・勉強会が行われています。

(※1:資格とは、CATV総合監理技術者、第1級CATV技術者、第2級CATV技術者、を指します)

さらに、事前調査における技術審査 (※2)は、(一社)日本CATV技術協会が検査を行うことで、
障害予測範囲図を作成する精度の向上にもつながっています。

(※2:技術審査は通常、自治体主体の建築物で、仕様書に記載がある場合のみ行う、
事前調査時の審査であり、机上検討は審査対象外です)

机上検討図は、障害予測範囲を示すものではなく、
特に近隣に配布する際には誤解を招くことのないよう、取り扱いには注意が必要です。